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2006年11月30日 (木)

癒してほしいのは僕のほうだ

友人の家に遊びに行くことになった。1年振りに。

駅に着いて、
「記憶を辿りながら向かいます」
なんてメールを送ってみたが、ものの数十メートルで途切れた。

「ここはどこだ?」

再度駅前まで戻り、記憶を再検討する。

「あ、こっちか」
崩れかかった己を信じ直し、再び歩き出した。






なんとか記憶を蘇らせようと、辺りをくまなく見ながら歩く。どこかに思い出せる情報があるはずだと。

商店街をふらふらと、目を上へ下へと動かしながら歩く僕。
周りの人はどんなに奇妙に思っただろう。

そんな中、僕も奇妙に思うことがあった。

「やたらに接骨院があるな」
そうなのだ。半径20Mくらいの間に3軒から4軒くらいの接骨院が1階に2階にと並んで構えていた。

「そんなに必要性があるのかな」
この辺りは、商店街を抜けるとすぐに住宅街。近くには大きな公園もある。

「公園で運動をする人たちがよく使うから需要があるのか、それとも癒しをテーマにした街づくりなのか」

後者だったら面白い。
今のこの僕を癒してほしい。
友達の家につけるか不安の塊なのだ。






そんなことを思っていると、友人が自転車で迎えに来た。

「迷っちゃってさ。曲がらなくていいところ曲がっちゃった」
会えた安堵感からか、最初の強がりなどどこかに消えてしまった。

「わかりにくいんだよね」
友人は笑みを浮かべて僕に言う。

「今度来るのが一年後なら、また忘れているよ」
二人で笑いながら、静まり返った住宅街を歩いていった。

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2006年11月29日 (水)

「2」と「3」の異なるカテゴリー

改札を出て階段を下ると、高架下に出る。
そこは一本の長いアーケード街になっていて、お店が数件並んでいる。


僕は稽古へとその長い通りを早足で歩きながら、対面してくる人の顔をいつものように眺めていた。
ただし、いつもとは違う視点が今日は気になり、それを追っていた。


僕に対面してくる人たちは、二人組だったり、三人組だったり、もしくは一人で歩いていたりする。

一人の人は、大抵、前をただ見据え、駅へ行く目的をただ果たさんために歩いている。

二人組の人たちは、大抵、横に並んで歩き、おしゃべりを楽しみながら歩いている。




問題は三人組の人たちだった。
彼らも二人組の人たち同様、横に三人並んで歩くのだが、三人で上手く会話を楽しめていない状態で歩いている気がしたのだ。
真ん中と左隣の人と二人で、もしくは真ん中と右隣の人と二人だけで会話をしていて、一人は浮いてしまっている状態だった。



中には、左と右の人が話していて、真ん中の人が会話に入っていないところもあった。
特にその真ん中のいる人が、とても大変そうであった。

右の人、左の人にも気を使いながらも、二人は真ん中にいる人を気にせず、二人でしゃべっている。
三人で横に並んで歩いているから、真ん中の人は一歩下がるわけにもいかず、場所を変わってあげるほどの気遣いもコントロールもできず、歩く流れのまま一列になってただ歩いている。
言葉は自分の顔の前を飛び交い、自分はどちらを向いたらいいのかわからず、ただ前をすまなそうに見つめ歩いている。






「3という数字は難しいな」
一列で並んで歩いて喋っているからこそ難しい、このコミュニケーション。
自分も経験あるから、見ていて切なくなる、通りの出来事でした。

まあ、一時だけのことではありますが。

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2006年11月27日 (月)

盆と正月が一緒に来たようではなかった

「盆と正月が一緒に来たよう」
その店は、そうではなかったようで・・・。




友人と観劇をしたあと、おなかが空いたのでラーメン店へ。
のれんをくぐり店の中に入ると、お客がごった返していて座る場所がないよう。
まさに「盆と正月が一緒に来たよう」な賑わい。


なんとか空いていたカウンター二席に座ることができ、メニューを吟味し愛想のいい店員に注文をする。






ラーメンを待つ持て余した時間を、見た芝居がどうだったかという取りとめのない話で潰す。潰せなくなった後は、二人で店内を見渡す。


「もう、クリスマスなんだね~」
店はクリスマスの装飾で飾られていて、ラーメン屋にそぐわない雰囲気を醸し出している。

「そうだね」
趣味はいいとはいえないが、時期のものに素早く対応するあたりが、この店がお客をひき
つける理由なのだろう。そう勝手に理由付ける。





と、感心しながら観ていると、友人が指を指しながら

「りょーちん、あれ・・・」
と、僕の顔を見る。
指の方向を辿っていくと、そこには正月の飾り物があった。




「あ・・・。早いって言うか、なんていうか・・・」



この店だけは、
「クリスマスと正月が一緒に来たよう」
だった。

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2006年11月25日 (土)

男は待てなかった。ただそれだけ・・・

読みかけの文庫本を読もうと、マックに入った。

胃の調子が最近悪いので、好きなコーヒーを止めてアップルティにする。

席に座り、文庫本を開き目で文字を追いながら、包み紙を開け、ティパックをお湯に入れる。

読みながら、手は
「ジャバジャバ、ジャバジャバ」
と、何度もティパックの持ち手を動かし、茶葉から色を出そうとする。

「ジャバジャバ」

目を本から離す。

「ジャバジャバ」

ティパックをお湯につけて、茶葉がお湯に染み込み、色が出るのを待てばいいのに。
たったの少しの時間なのだから…。

「せっかちだわ。やっぱ、俺」

ジャバジャバし過ぎたアップルティは、ちょっと苦かった。

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2006年11月24日 (金)

自分で確かめないと納得できない天邪鬼

稽古前に、稽古の合間にパンを食べようと、コンビニでパンを買うことにした。



最近のコンビニのパンは、いろいろな種類があって迷ってしまう。
「甘い菓子パンかな?惣菜パンがいいかな?」
目移りばかりしてしまって、決まる気配がない。



・・・と、一番上の目の留まりやすい棚に、見たことのない菓子パンが並んでいた。
バナナペーストが入ったパンだという。
バナナ好き(バナナ本体はそれほど好きではないが、バナナ味の物は大好きである)な僕は、手に取り、その場で買うことを決意した。



「どんな物がパンの中に入っているのだろう」
と、何気なくパッケージを見ると、
「午後の紅茶と一緒に食べると合う」的なことが書いてあった。






「午後の紅茶と一緒に食べると合う」!!






「それは俺が決めるわい」


妙に天邪鬼な僕は、敢えて午後の紅茶を買わずに、烏龍茶を買うことにした。





人に流されたくない。
合うかどうかは、僕が判断したいのである。






まあ、合うと言うんだから、実際買って飲みながら食べたら、
「ベストマッチ」
って言うのかもしれないけどね。

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2006年11月23日 (木)

原因を探ると、そこにあった

先日、友人とファミレスへ。

「ファミレスかよ~」
せっかくの外での食事だから、おいしいレストランやカフェに行きたかったので、ブーブー言っていたのだが、侮るなかれ。

「なかなか美味いじゃん」
メキシコ系のプレートを注文したのだけど、味もボリュームのなかなかで、しっかりと平らげてしまいました。

食事と会話があらかた終わり、しっかり会計で領収書をもらい、おなかも体も暖まったウキウキ気分で外に出て、友人と別れたのでした。






・・・と、ここまでは単なる序章。






地元に帰ってきて、コンビニに行きました。

「やっぱ、ご飯の後はデザートだよね」
誰に教えてもらったわけでもなく、自分の中のストーリーが出来上がっていて、デザートを買うことに。

最近はまっているのが、プリンやコーヒーゼリーにホイップクリームが乗っかっているの。
これが「超~」美味くて、気づいた時には買って帰る始末。

今日も案の定、そうするつもりで・・・・・。



「あったぁ~」
おいしそうなホイップクリームがたんまりと乗っているコーヒーゼリー。

賞味期限が長い方が新しく作ったのだから、棚の奥から引っ張り出してきてと・・・。



これからおいしい顔して食べるんだろうなあなんて、創造しながらレジに並びました。

すると、どこからともなく、今日レストランで領収書をもらったかどうかが気になり始めて・・・。
「もらったよなあ。うん。もらった」

そんな思いを抱きながら、レジは僕の順番に。

支払いが終わり、商品を受け取ることに。






「ごちそうさまでした!!!」






あ・・・・・。

「ありがとう」というつもりが、「ごちそうさま」に・・・。
レストランでのことを思い浮かべていたから、つい。

あまりの恥ずかしさに、店員さんの顔を見れず、そのまま何もなかったかのように店をあとにする僕でした。



コーヒーゼリーはとても美味しかったのだけどね。

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2006年11月20日 (月)

お待たせしました!!ひとり芝居のお知らせ!!

皆様、大変お待たせしました。
待っていない方は、お初のお知らせになります。



ひとり芝居公演が決定しました。
ひとり芝居だけを集めた、「ヒトリシバイナイト」というイベントに出演いたします。




日にちは12月4日(月曜日)、5日(火曜日)の二日間。

場所は、渋谷にあるライブハウス
TAKE OFF 7」(渋谷区宇田川町4-7 スタジオパルコ3F)
(東急ハンズの向かい、1Fは HERLEY-DAVIDSON)

時間は、開場18:30、開演19:00

料金は前売2,000円、当日2500円です。

両日、出演します。





6月以来、久々のひとり芝居。
東京コメディストアジェイのりょーちんとは違った(?)「伊坂亮」をお送りします。


お問い合わせ・ご予約は、
090-9345-3466
isaka-ryo@hotmail.co.jp
までお願いします。



お待ちしております。

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2006年11月18日 (土)

病気は気の病か・・・現金な体の僕

ここ最近体調を崩し、「これはいかん」と病院に行く。

根はかなりの心配性だから、消えない左胸の痛みに
「もう大変なことになっているんちゃうか」と、この世の終わりのようなことを思っている。



病院に着き、問診表を書かされ待たされる。
病院にいるという安心感からか、体の調子が軽くよくなっている気がする。
「そんなことはない」と、自分に言い聞かせなくてもいいセリフを思う。



長らく待たされ、先生に診察を受ける。
懇切丁寧な先生で、僕の不安を全て取り除こうと努力してくださる。

「心電図、撮ってみましょう」
今の機械は早いのだ。20秒で検査が終わってしまった。

その後検査結果を見て、この機械がどれほど正確な数値を出せるか説明した後、
「その、人間より正確な機械が‘正常値’と言っているから全く問題ない」
と、先生はしっかり説明してくれた。




会計が終わり、病院を出る僕。

「なんか、胸の痛み、消えてないかい?」

僕の体は現金なものだなと、大いに感じた。

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2006年11月15日 (水)

大人になり、感じるものは増えたのか減ったのか

仕事に行くために電車に乗って揺られていた。
斜め前には、5歳くらいの女の子がお尻を座席になんとか乗せて座っている。

その子は、自分の顔の長さの2倍くらいの長細い菓子パンを、自分ができる精一杯の大きさに口を開けて食べていた。

とてもその光景は微笑ましく、可愛らしく、「危ないおじさんだよな、俺」と思いながら見ていると、その菓子パンがよく自分が食べている菓子パンであることに気がついた。

「いつも食べているパンが、この子には、こんなに大きいんだ」
当たり前のことだが、そうあることにとても驚いた。






最近実家に帰ったとき、昔、駄菓子屋へ通った道を歩いてみる機会があった。
その駄菓子屋へはとても遠く、一大発起して頑張って通ったものだった。
歩く道すがら、
「何を買おうかな?今日はあれかな。あれがいいかなあ」
長い道のりを、おいしい駄菓子を思い浮かべながら歩いた物だった。


しかし、歩いた駄菓子屋への道・・・。

「あっという間じゃん」
あまりの近さに驚いてしまった。

昔はあんなに頑張って歩いた道だったのに。
大人になると、こんなにも感じ方が変わるものなのか。





体が大きくなり、小さい頃感じていたものが、全く違うもののように変わってしまった。
少し寂しさを覚える。
ただ、そのもの自体が変わったわけではない。
その僕の感じ方が変わっただけだ。
その分、大人になりいろいろな感じ方ができるようになったわけであるし・・・。






話を元に戻す。

女の子は一生懸命パンにかじりついている。

「僕が食べるとあっという間なのに・・・。なんか、倍楽しめるようでいいな」
現金な僕なのであった。

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2006年11月12日 (日)

「そんなつもりじゃなかったんだけどな!!」

「そんなつもりじゃなかったんだけどな」

僕の独り言とは思えない強い声が、辺りに響く・・・







踏切前。

上り下り、何本もの電車が行き交い、踏切は開く気配はない。
僕は開くのを何分も待っていた。

僕の前には、僕よりさらに待っていたであろうおばさんが、きっちりきまった髪型のセットを崩さず立っている。

「ふう。まだ開く気配はないな」
ここの踏切は、夕方になると『開かずの踏切』になる。
今までに何度も待ちぼうけを食らわされた。もう心得ている。





携帯を取り出し、友人とメールを始めた。来週からの仕事の打ち合わせ。

僕が打ち込みしばらく経つと、友人からメールが返ってきた。

「ん?」
読み違えられたのか、違う内容で返ってきた。





「そんなつもりじゃなかったんだけどな・・・」





独り言で呟いたつもりが、思いもよらぬ大きな声となって出ていってしまった。

言葉を発しながら、ボリュームが大きいことに気づき、前にいるおばさんに今の状況にそぐわないことを口に出して言っているんだと感づかれないよう、せめて目線だけでも開かない踏切を追いかけるようにして言った。



なんという高等技術・・・。
効果的であるかもわからないのに・・・。



大きな声を頭からかけられたおばさんは、先ほど同様、髪の毛一本も取り乱すことはなかった。





しばらくして、踏切が開き、二人の間に流れた微妙な緊張感も解放される。

「人前だということを忘れてた。声が大きすぎた」

まずった感を漂わせながら、踏切をあとにする。
おばさんは一度もこちらを振り向くことなく、僕の前を歩いて行った。

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2006年11月11日 (土)

ドラマは後二回で完結する

さて、来週木曜日は、東京コメディストアジェイライブ「エスワングランプリ第9ラウンド」。
ついに、残りは次回も含めて2ラウンドになりました。



プレイヤー15人の、歓喜、涙、悔しさ、悲しみ、妬み、蔑み、笑い、絶望、期待、勇気、至福、等々・・・。
いろんな表情、感情をお届けしてきました。




笑っても泣いても、あと2ラウンド。
現在私は、4位タイ。チャンピオンを狙える位置にいます。



チャンピオンがそのまま優勝するグランプリなんて見たくない。
下位のものが点数を重ね、大逆転することにドラマはある。
それだから、見たくなる。




りょーちん主演ドラマだと考えたら・・・

前々回はポイントを取れず、首位狙ったはずが2位から5位に転落し絶望を味わう。
前回は、お客さんの多大なる支持のもと多くの得点を獲得し、5位から4位に浮上。

そして、今回は・・・





即興の筋書きのないドラマなはずが、僕の逆転優勝を待ち望むようなシチュエーションになってきている。

「これは、ドラマを見ているお客さんの期待に応えなくては」






筋書きのないドラマ。
だから面白い。






11月16日木曜日。
19:30より。
渋谷クロコダイルにて。

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2006年11月10日 (金)

電車の中で未来予想図を描く男

男は電車の中吊りを凝視していた。





夕方。
帰途に着く多くの人々を乗せた電車が、ゆっくりと始発駅から走り始めた。

僕はつり革もつかめないほど込んだ電車の中で、立ち位置を捜しながら、足を踏ん張り立っていた。



右斜め前に立つ、メガネをかけた年配の男性。




ある一点を凝視し、つり革を持ち、立っている。




その一点を追うと・・・・・
「駅前留学」
と大文字で書かれた、中吊りだった。




瞬きもせず、食い入るように見つめる男。




「そんなに駅前留学をしたいのか」

英語を習う必然性が出てきている。
若手の台頭。
上司が外国人になった。
取引先が外国人。
お気に入りのパブの女の子と話すために・・・。

理由はいくらでも考えつく。




男は、目を中吊りから外し、辺りを見渡し、また中吊りを食い入るように見るを繰り返す。
どこか、照れがあるのだろうか。
周囲を気にする。





男は何を考えているのであろう。

自分が英語を習っている風景。
外国人と英語のコミュニケーションを楽しんでいる、未来の自分。
英語を話している自分を尊敬の眼差しで見る、上司または部下。
駅に降り立ち、英会話教室を見上げる自分・・・。







男の未来予想図がいいものであってほしいなと願う、勝手な僕だった。

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2006年11月 8日 (水)

二人の空間を守りたい距離がある

遊歩道の脇の植え込みの前に、カップルが無数に座っている。

僕は買い物帰りで、手に大きな荷物を抱えて歩いていた。



ある意味、壮観である。
だって、見渡す限り、カップルカップルカップル・・・・・・、あ、一人の人もたまにいた、状態なのだから。




歩いていると、ある決まった現象にあるのに気がついた。

「等間隔に並んで座っている」



誰が決めたのか、誰がやり始めたのか、見事に等間隔に一組づつ座っているのだ。
まるで、街路樹が通りに植えられているかのように。

隣のカップルと距離感を保とうとする行為が、全てのカップルに伝染し、見事に一連の流れになって存在している。

クリスマスイルミネーションならぬ、カップルイルミネーション状態だった。





ほんとは、そんな光景を走り去りたい気分だったが、何せ荷物が重く・・・・。
じっくりと見させてもらいながら、なるべく歩を早め、歩いていくのでした。

「はあ。荷物をバトンリレーしてもらえばよかった」

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2006年11月 6日 (月)

街の中で自分をアピールせざるを得ない状況

今まで使っていた物干し竿が合わなく、スーパーで購入することにした。
長さ2Mの物干し竿。

買い求め、店を後にする僕。

街は人でごった返している。






家路へと向かう僕の手には、長さ2Mの物干し竿。

「大迷惑だな、こりゃ」

横にして持って行ったら、根こそぎ待ち行く人を倒してしまう。
そんなゲームがあったら楽しいかもしれないが、ここは日常。
竿を立てて、持つことにする。




立てたら立てたで、今度は恥ずかしい。
自分はここにいるよとアピールしているようだ。
舞台上ならいいが、ここは街中で、しかも買った物干し竿を抱えている。
できればそっとしておいてほしい。


しかも立てて持っていくのは、重さをじかに腕に感じ、とても疲れる。
なんとかして、他に持っていく方法はないかと、街行く中考えた。






「そうだ。肩に立てかけながら持っていこう」

これが最後の手段である。
まるで、釣りにこのまま行くのではないかというスタイルで持ち運んだ。
竿は太く強力で、マグロでも釣れそうである。
ただ、ここは街中であるので、そんなイメージを与えたところで、なおさら恥ずかしいだけである。



「家までの辛抱・・・」
人に当たることのないよう、竿の先端に常に気を配りながら、肩に立てかけながら歩いたり、縦に持ったり、持つ手を逆にしたりしながら、家へと帰った。






二度とこんな長い棒を持って帰ることはないだろう。
いい経験をしたと振り返るより先に、
「もう、したくない」
と、思った。

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2006年11月 5日 (日)

可愛げも何もありゃしない

「唇の下にニキビができた」



いや、25を過ぎると『吹き出物』というらしい。
なので訂正する。



「唇の下に吹き出物ができた」

一気に、『病名』な感じがして、可愛げも何もない。





ニキビが唇の下にできた若かりし頃は、
「これは、思いニキビか思われニキビか」
と気を揉んだものだが、
今、ここにあるこの『吹き出物』・・・・・。



「栄養不足かしらねぇ~」

やはり、可愛げも何もありゃしない。

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2006年11月 1日 (水)

おなかの肉を掴み走る男がいた

おなかの肉を掴んで走る男がいた。



これが街中なら、怪しく、奇妙に思える行動だが、この男がいたのはジム。
ランニングマシンで走りながら、常に自分のたるんだおなかの肉を掴みながら走っている。
ジムの中とはいえ、おなかを出しながら肉を掴んで走る様は、かなり奇妙であった。




僕は隣で走りながら気になり、視線を男の腹に送る。
男はテレビに視線を送り、映像に頬を緩ませながらこちらの視線を気にせず走っている。




男のこの行動・・・・・。
今回限りのことなら、さほど気にならないが、
僕はこの男とよく遭遇し、そのたびに彼は同じ行動を繰り返している。
しかも、一時だけ掴んでいるのではなく、走っている間(彼は長い時間走っている)ずっと掴みながら走っているのだ。



「おなかの肉を落とそうと、気にしながら頑張って走っているのだろうか?」

その行動はとてもけなげである。
でも、何年も彼を見るが、体型は全く変わっていない。




「やせようと気にしておなかの肉を掴んでいるのではなく、癖なのか?」

そうかもしれない。
もう、癖になってしまって、掴みながらでないと走れないのかもしれない。





彼は今日も、Tシャツを捲り上げ、おなかの肉を掴み走っている。
走り終わる先には何があるのだろうか。
理想の体。それとも・・・。

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