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2006年11月10日 (金)

電車の中で未来予想図を描く男

男は電車の中吊りを凝視していた。





夕方。
帰途に着く多くの人々を乗せた電車が、ゆっくりと始発駅から走り始めた。

僕はつり革もつかめないほど込んだ電車の中で、立ち位置を捜しながら、足を踏ん張り立っていた。



右斜め前に立つ、メガネをかけた年配の男性。




ある一点を凝視し、つり革を持ち、立っている。




その一点を追うと・・・・・
「駅前留学」
と大文字で書かれた、中吊りだった。




瞬きもせず、食い入るように見つめる男。




「そんなに駅前留学をしたいのか」

英語を習う必然性が出てきている。
若手の台頭。
上司が外国人になった。
取引先が外国人。
お気に入りのパブの女の子と話すために・・・。

理由はいくらでも考えつく。




男は、目を中吊りから外し、辺りを見渡し、また中吊りを食い入るように見るを繰り返す。
どこか、照れがあるのだろうか。
周囲を気にする。





男は何を考えているのであろう。

自分が英語を習っている風景。
外国人と英語のコミュニケーションを楽しんでいる、未来の自分。
英語を話している自分を尊敬の眼差しで見る、上司または部下。
駅に降り立ち、英会話教室を見上げる自分・・・。







男の未来予想図がいいものであってほしいなと願う、勝手な僕だった。

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コメント

『お気に入りのパブの女の子と話すために・・・。』
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

そうであったら おもろいな~

どんな理由にしろ、凝視してた間、彼の頭の中には、さまざまな予想図があったはず…

『人生一回きり!自分を動かすのは自分だ!』

と、テレパシー送りたくなっちゃうな~www

投稿: maru | 2006年11月11日 (土) 13時01分

>maruさん

ほんとだね。
自分は自分が動かそうとしないと動かないですから。

僕にも言い聞かせたいセリフです。
maruさん、ありがとう。

投稿: りょーちん | 2006年11月15日 (水) 23時14分

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