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2006年12月12日 (火)

もどかしい時間はまだまだ続く

「俺に貸してみ」

僕は、そう彼女に言いたかった。







カフェにてお茶をする。
甘い気分になりたかったのと、甘い物を取りたかったのとで、カフェモカを頼んだ。

隣には若い女の子がひとり座る。
彼女はカフェラテを飲んでいるようだった。





僕が熱いカフェモカを啜っていると、彼女はバックから急に何かを思い出したかのようにバックをあさり、家電量販店の紙袋を取り出した。
さらに、その中から買ってきたであろう物を取り出し、パッケージをはがし始めた。


僕は熱いカフェモカを啜る。


彼女が買った物は、Nintendo DS用のカバーらしく、自分のと思われるDSを取り出して、カバーを取り付け始めた。


しかし、彼女の思う通りにはいかない。
なかなか取り付けられないのだ。もどかしい。
どんなにあちこち引っ張っても、要領が悪いのか、説明書通りに事を運んでいないのかうまくいかないのだ。


バックから説明書を取り出しては、何回も読み直し、取り付けることを挑む。
しかし、うまくいかない、を繰り返す。


カフェモカを啜る(だんだん熱さに慣れてきた)僕も、彼女の動きにもどかしさを覚えるようになってくる。







「俺に貸してみ」
口から何度出そうになったか。

もし、彼女が僕の彼女だったら、もしくは友達だったら、簡単にこの言葉がでていて、取り付けてあげたであろう。
しかし、僕は隣でカフェモカをただ啜る、通りがかりの男。
なかなか声をかけづらいものを感じる。



でも・・・、もどかしい。



「俺に・・・」








彼女はバックにDSと取り付け途中のカバーを、そのままバックにしまってしまった。

もう、DSに触ることも、話題に触れることもできない。







彼女は何事もなかったかのように、カフェラテを啜る。

僕も、カフェモカを啜る(もう、余裕で飲める)。







もどかしさは残りつつ、カフェの時間はまだまだ続く。

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コメント

めっちゃもどかしいっすね。
私だったら、気をもんで、カフェモカ一気飲みしてると思う…
けど、私もケースをうまくはめられずに終わる…きっと。

投稿: さいちゃん | 2006年12月12日 (火) 22時33分

>さいちゃんさん

さいちゃんさんの隣に僕がいたら、カバーつけるの手伝ってあげます。

「貸してみ~」
って言って。

投稿: りょーちん | 2006年12月13日 (水) 23時55分

んもうっ、じれったい

貸してみんしゃい!!

って今私がきれても後の祭りですね

投稿: にゃんたん | 2006年12月15日 (金) 01時36分

>にゃんたんさん

僕も切れる寸前でしたが、人の手前、やめちゃいました。
やめる必要、なかったね。
やってあげちゃえばよかったよ。

投稿: りょーちん | 2006年12月16日 (土) 01時21分

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